2011年3月27日
先生から以下のような嬉しいメールが舞い込みました。
「セシウムイオンとヨウ化物イオンの分離例は「化学」増刊69号(1976年)の87ページに次のように出ています。
【 排除率 】*膜1〜6は性能の異なる逆浸透膜に番号を付したもの
| *膜1 | 膜2 | 膜3 | 膜4 | |
|---|---|---|---|---|
| 塩化ナトリウム | 95.2 | 88.0 | 78.7 | 63.7 |
| ヨウ化ナトリウム | 91.9 | 82.2 | 70.2 | 50.6 |
| *膜5 | 膜6 | 膜7 | |
|---|---|---|---|
| 塩化ナトリウム | 94.4 | 88.2 | 77.5 |
| 塩化セシウム | 95.0 | 90.0 | 82.3 |
膜の材質によっても結果は異なるでしょう。うまくいくといいですね。期待しています。」
というものでした。
現在私たちが使用している逆浸透膜のデータシートによると塩化ナトリウムの排除率は98%となっていて、35年前よりかなり向上しています。
とりあえず現時点で排除率が高い膜ならヨウ素を90%以上除去できると言う事実が見つかりました。 今後の実験でいい結果がでることが期待されます。
採取のタイミング待ちにジリジリしています。
福島原発付近の海水汚染が進んでいることをテレビで見て、いっそ海水を汲みに行ってはどうかと考えました。

海上保安庁がホームページで出している海洋速報に日本周辺の海流図が載っています。 これを見ると福島の海は千葉の辺りまで南下しているようです。
栃木あたりの海の水を採取してはどうかと井川先生に相談してみました。
すると、「濃い塩水のヨウ素を処理する場合と水道水に混入した僅かなヨウ素を検出する場合とでは結果が異なる場合が考えられ、いい方法とはいえない」ということでした。
更に、 「自分なりに計算して驚いたのですが、例えばテレビで言っていた1リットルあたり100Bqの放射線を出すヨウ素131の濃度は、4.23×10-17 mol/ℓとなりました。
これはものすごく少ない量で現代の科学を持ってしてもヨウ素自体の検出は不可能です。改めて放射性物質の持つ莫大なエネルギーに驚かされます。つまり放射性ヨウ素という物質を普通の機器分析法で検出はできないため結局放射線量を測定するしかありません。」
ということでした。
私も先生の値をいただき計算すると、1ℓあたり100Bqの放射線を出す溶液は1ℓ中にヨウ素131イオンが2500万粒しか入っていないことになります。
このヨウ素イオン(1ナノメートルと想定)を全て取り出し一列に並べたとするとたった2.5mmにしかならない計算です。
やっぱり福島に採取しに行くしか確率を上げることは難しそうです。 さっそく放射線量の分析が可能な機関にメールで問い合わせしました。